BLOGブログ
BLOG

憧れの「フレッド・アステア」その3

2019/02/28
ロゴ

私が何でアコーディオンを選んだか・・・それは・・・フレッド・アステアが弾いていたからです!!!

「空中レビュー時代」というRKOの映画で、ビッグバンドの一員になってアコーディオンを弾いているのを観て、子供の頃にアコーディオンを弾いていた私は、とてもうれしかったのです。

アステアはピアノやドラムを弾きながら踊るシーンが多く撮られていますので、数種類の楽器が相当弾ける方だという事は知っていましたが、アコーディオンが弾ける人だとは この映画を観るまで知りませんでした。

 

アステアの自伝などを読むと、アコーディオンを弾きながら踊る写真が載っています。映画にはアコーディオンを弾きながら踊るシーンが入っていませんが、舞台を中心で活動していた頃は、アコーディオンを弾きながら踊っていたみたいです。

 

ピエロになってから、欧米のピエロが楽器を持つ映像や写真をたくさん見たので、子供の頃に弾いたアコーディオン持ったら可愛いかな? と思ました。そして何より、憧れのフレッド・アステアがアコーディオンを弾いているのです。これはアコーディオンに挑戦するしかない!! と思いました。

 

どの様にすれば、アステアの様に躍動的な楽器演奏が出来るのだろう? と思いました。先ずは楽器が自由に弾ける様にならなければならないと思いました。

私の師 望月先生は、アコーディオンの弾き歩きがとても上手い方でしたので、一生懸命マネをすることにしました。

 

望月先生がやっている弾き歩きは、ただ弾いているダケではないのです。弾きながら、その日のお客様の気持ちに合わせて演奏が変化していくのです。その場その場で、その時のお客様に合うムードをかもし出し、その日のお客さまが望む曲目と演奏方法を選んで弾いていらっしゃいました。

 

弾きながら歩いてお客様に対応しようとすると、腰が不安定になって音がブレます。

どうして・・・望月先生の音は安定しているんだろう?

そして・・・フレッド・アステアは、どうして弾きながら踊れたんだろう?

とても不思議でした。

演奏して歩く為に腰を安定させたいと思い、パントマイムやクラシック・バレエを習い始めました。

フレッド・アステアはパントマイムと踊りの名手だから・・・チョコっと近づけたら嬉しいと思ってましたね(笑)

 

楽器を弾く以上、たくさん曲を覚えなければなりません。

私が演奏する現場は演奏会場ではないので、私が選んだ曲を聴いて楽しむ空気はありません。お客様からリクエストがバンバン来ます。その為、ジャンルに関係なく様々な曲を弾くようになったのです。

 

でも、楽器の技術習得と身体を整えるのには時間がかかるのです。私は演技を仕事にしているから、手先の技術を身につければならないと思いました。そこで、風船やマジックや皿回しを覚え、どの様な空間や現場でも出来るようになろう! と思ったのです。

フレッド・アステアは何でも出来る人だから、「フレッド・アステアみたいになるには何にでもチャレンジしなければならない」と思い込んでいました(苦笑)

 

私は、フレッド・アステアのように、望月先生のように、楽器が弾けてお客様の気持ちがつかめるようになりたかっただけでした。この気持ちで色々な芸事を覚えたので、十数年経ったころには色々な芸を見せる芸人になっていました。

最初に売りになったのは風船で、その次がマジック。色々な芸を覚えることで徐々に身体の切れが良くなりました。楽器から安定した音色を継続して出せる様になったのは最後でした。

 

楽器の技術を習得するには、色々な感覚を身につけなければいけないのだなと、自分の体験から実感しています。ですから、軽々と簡単そうに演じているフレッド・アステアは、本当に凄と思います。

 

この様に、私はチョッと思い込みが強くて、チョッと普通ではない体験をしてきています。

この体験を集約した、生き生きとした楽器の演奏方法を皆様に教えられたら嬉しいと思っています。

私の思い込みが強い性格も少しは立つかな? などと思う今日この頃です(苦笑)

 

次は、フレッド・アステアの魅力について色々と書きたいです

 

東京杉並区の音楽教室 ヴォードヴィル・アコーディオン教室