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パントマイムの話

2019/01/31
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パントマイムとは、言葉を使わず身体のみで演じる演劇です。身体表現の一分野ですね。

芸人を始めた頃に「何でも表現できる身体になりたい!」と思い3年位集中して習いました。

何も持たないで壁や紐や机、椅子に座った感じを出したり、1箇所にとどまって歩いたり走ったりする感じを表現する、面白い演技です。

元々、踊りやお芝居の中にはパントマイム的な要素が沢山入っています。パントマイムをカジってから、踊りやお芝居に含まれるパントマイムの要素が見えるようになりました。

 

音楽の中にも沢山あります。ステージで言えば、楽器を演奏する時の呼吸や共演者との間合いはパントマイムそのものです。

楽譜を見ても、中に書き込まれている指示の数々が、演奏者に心のパントマイム的な感覚を望んでいると感じます。

 

パントマイムは、腰の位置を維持しながら身体全体を動かします。腰を安定させる練習をするのですが、この練習は中々ハードなのでふくらはぎがバンバンになり、始めた頃は、翌朝 筋肉痛で動けない事が多かったです。しかし、人間の身体は大した物で、続けている内に筋肉が育ってくれます。

 

パントマイムの先生から「持っていないモノが目に見える様になるには、自分の身体の限界位置で身体の動きを止めなさい」と言われました。最初は意味が分かりませんでしたが、やっている内に何となく分かってきました。

例えば「壁」。初心者は壁を作ろうと思って、全身に力を入れて手を前に出すのです。でも、普段壁を触る時には身体に力を入れません。身体の前には何にも無いので、壁を現しているのは自分の手の平です。身体の力を抜いて手の平を前に出し、手の平を前にして地面と直角の状態で地面の方向へ下げていき、手首が痛みを感じた位置が壁を現す位置になります。自分の姿を鏡に映しながら言われた通りにやってみると、本当に壁が目の前にある様に見えるのです。

全身で表現する時には、見ている人が感じる壁の堅さは、演じている人の腰の位置なのです。腰が安定していると「堅い壁だな」って感じ、腰が安定していないと「壁に見えないな」って感じるんですね。

 

パントマイムの練習を何年かやっている内に、アコーディオンを演奏している時の腰の位置が変わってきました。歩き回って演奏する時に、楽器の位置が常に身体の中心になる様になりました。

以前は大きな音を出す時には、どうしても身体に力が入ってしまったのですが、身体の力を抜きながら必要なタイミングで力を入れられるようになったので、身体の中心を利用して音が出せる様になっていきました。

 

新しい曲の練習を始めると身体に力が入るものです。以前は、力が入ったまま練習してとても疲れました。今は、「ああ、力が入っているな」と自分で感じて身体をリラックスさせながら練習できるようになっています。そして、無駄な力を使わなくなったので、以前よりも曲を覚えるのが早くなりました。

 

人間の身体はとても面白い構造になっていると思います。心で感じた事を身体で表現できるようになると、自然に身体の動きをコントロール出来るようになるのですね。

 

東京杉並区の音楽教室 ヴォードヴィル・アコーディオン教室