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水泳の話

2018/07/29

小学4年生の頃からスイミング・クラブに通いました。

最初は普通のクラスで週2回位泳いでいたのですが、5年生になった頃にコーチに連れられて競泳のクラスに行き、そのまま競泳クラスで週5日泳ぎに行っていました。

丁度オリンピックで競泳が良い成績を出し始めた頃でしたので、競泳のクラスは活気があって楽しかったです。

 

競泳では、水の抵抗を少なくする泳ぎ方をするので、身体の作りを変える訓練をします。

最初の頃は腕や肩が足の付け根が痛くて痛くて、何でこんな事をするのかな? 楽しく泳ぐだけじゃダメなのかな? って思いました。でも泳ぎ方が安定するとスピードが出て嬉しくて楽しくなりましたね。

 

ただ、私の手足は小さいのです。運動で伸びるかどうかは、手足の大きさで決まります。ある程度の所までは行けたのですが、それ以上タイムが伸びませんでした。6年生の終わりに中耳炎を患ったので辞めました。

でも、子供の頃に身体の極限まで運動をしたお陰で、骨や筋肉が育ったみたいです。

水泳で覚えた身体の使い方がとても役に立ちました。少し無理のある身体の使い方をしても身体が限界を知っていて、極限を超える前に中止するらしく、大きな怪我をして事はありません。

 

アコーディオンを弾く時にも、限界の手前で辞める感覚を無意識に使っているみたいです。

例えば、ジャバラの開閉操作。クロールを泳ぐ時の腕の動きが役に立っています。

クロールは、水の抵抗を少なくして前に進む泳ぎ方をします。先ず、出来るだけ前方へ指先を真直ぐにして、水を泡立たせない様に水に手を入れます。次に、胸からお腹の前の水を出来るだけ多く、水の抵抗に自分のスピードが乗る様に、腕を内側に曲げて水をかき出すのです。

この時の筋肉の使い方、水をかき出す時はジャバラを開けるタイミング、水に手を入れる時はジャバラを閉めるタイミングです。

 

球技にも言えます。例えば野球。ボールを受ける時はジャバラを開けるタイミング、ボールを投げる時はジャバラを閉めるタイミングなのです。

面白いですね。人間の身体なんて表現の方法が違って見えているだけで、何でも同じ様な筋肉を使っているのです。

 

私の通っていた競泳のクラスでは、全ての練習が終わった後に、1kmの遠泳をさせられました。毎日です。持久力をつける訓練だったのだと思います。

私はコレがキライでしてね(苦笑) もう既にヘトヘトに成っている上に更に泳ぐのですから。でもコーチに叱られるからイヤとは言えずにやりました。優しいコーチの時には皆で「もうイイですよ~」とか言ってしませんでしたが(笑)

 

1kmは25mプールを20往復です。500m頃迄は泳いだ距離を覚えていますが、700m位から朦朧としてきます。陸ではコーチが何メートル泳いだかをチェックしていて、残り50mの所でターンの時に鐘を“カランカラン”と鳴らすのです。この鐘を聞くと、「後50mだ!!」と思って、最後の力を振り絞ってダッシュするのです。

人間には火事場の馬鹿力というのがあるのですね。「もうダメ!もう泳げない!!」と思っているのに、残り50mが泳ぎ切れるのです。

 

私はコレまで色々な事をやって来ましたが、その中でもある程度形になったモノは全て‘鐘の音’が聞こえています。自分の中ではもう限界まで来た「もうダメ!!」と思うのですが、何処からか“カランカラン”と聞こえ始めます。すると「後一息だ!! もう少し頑張ろう!!」という気持ちになるのです。すると、何となく全体が形になり始めるので更に頑張り、自分の持ちネタとして使える様になってくるのです。

この鐘の音は、今でも私が何かを身に付ける時のバロメーターです。

 

何でもやっておくと役に立つものですね。

 

東京杉並区のアコーディオン教室 ヴォードヴィル・アコーディオン教室